わたしにはHSPの気質があります。
育った環境や親との確執の影響もあり、
もともとあまり人付き合いが好きではありません。
この頃は、まだHSPという存在が
世の中に知られていない時代だったので、
わたしは社会に適応できない自分を恥じ、
夫に依存し世間から隠れるように暮らしていました。
ですが夫は当時、朝帰りなど当たり前という
ハードな業界で働いていたため、
家にいることはほとんどなく、わたしはいつもひとりでした。
そんなわたしのお腹の中にこの子が入るや否や、
次々と大変なことが起こり始めたのです…
始まりは、都内の大学病院で妊娠検査を受け、
妊娠が判明したその瞬間でした。
そもそも病院が大の苦手だったこともあり、
極度の緊張で血圧が跳ね上がってしまい、医師から
「初期からこの血圧では、無事に出産できるかわからない。
母子ともに危険。出産するまで入院してもらう。」
と告げられ、そのまま即入院となってしまったのです。
心の準備も入院の準備も出来ないまま病室に案内され
先の不安に押しつぶされそうでしたが、
24時間いつでも対応してもらえるという安心感と
ガラガラの病室での気ままな入院生活に、
徐々に緊張はほぐれ血圧は安定し、
結局二週間で家に帰れることになりました。
しかしその後も、夜遅く突然の出血があり、
夜中の街でひとりタクシーを探し
急患で病院に駆けつけることになったり、
逆子がなかなか治らなかったり、
後期には切迫流産になり、家で絶対安静と言われ
出産までほとんど寝たきりのような状態で過ごしました。
つづく